栃木県足利市を拠点に、和紅茶とオリジナルブレンドを届ける「tea shop cuppa」。日本の紅茶との出会いから始まった活動に、ミルクティーへのこだわりと「思い」「気持ち」を大切にする姿勢を伺いました。
日本の紅茶との衝撃的な出会い
元々紅茶が好きで、様々なものを飲んでいた。しかし、人生が変わる出会いが訪れた。
数年前に初めて飲んだ日本の紅茶が非常に美味しかったのがきっかけです。特に、濃く入れても渋くならないという点に衝撃を受けました。
それまで紅茶について知っていたつもりだったが、日本の紅茶はこれまでの常識を覆した。濃く入れても渋くならない——その品質の高さに心を掴まれた。
その衝撃が、一つの決断を生んだ。
「もっと紅茶を楽しむことができるようにしたい」
そして、自分で紅茶のお店を始めることを決意した。それが、現在の活動の始まりだった。

ミルクティーへのこだわり——味の追求
お店を立ち上げた際、一番のこだわりとして掲げたのは——
「カフェインレスではない、ちゃんと紅茶の味がするミルクティー」を作ること。
それを実現するために、並々ならぬ努力が重ねられた。
香り付けをしなくてもちゃんと紅茶の味がする品質を求め、茶葉をホール(丸ごと)で仕入れ、自分で砕き、オリジナルの割合で配合している。茶葉とスパイスの割合も試行錯誤を重ね、スパイス強めのミルクティーにたどり着いた。
ミルクティーの甘さについても工夫がある。砂糖を入れないで作ることで、飲む人が好みで調整できるようにしているのだ。
抽出方法についても同様だ。
当初はエスプレッソ抽出も検討しましたが、最終的にドリップに落ち着きました。ドリップの方が抽出が安定し、誰が淹れても味がぶれないためです。
品質を保ち、再現性を確保する——それは、お客様への最大の尊重である。

「思い」と「気持ち」がすべて
ビジネスとしての成功よりも、大切なものがあると考えている。
「思い」と「気持ち」こそがすべてだ。
どんなお店でも仕事でも、思いや気持ちがないと埋もれてしまう時代です。AIでもできることは増えているからこそ、その「思い」に重きを置かないと、すべてがなくなってしまうのではないかと感じています。
遠方のお客様が商品を購入してくださるのはもちろん嬉しい。しかし、その喜びを凌ぐ経験がある。
オンラインショップにも熱い「思い」が乗っかっていることが、私にとって一番の喜びです。
思いのこもった商品は、どの形態で届けられようとも、その価値は変わらない。むしろ、その「思い」こそが、商品を商品たらしめるのだ。
お客様とのコミュニケーション——リアルな熱量の伝達
出店という活動形態を大切にしている理由がある。
リアルな場での熱量の伝達を重視しているからだ。
「売る気」や「ビジネスライクな冷たさ」を感じさせたくないという思いがあります。リアルな場では、その熱量やこだわりが直接伝わるため、出店という形も大切にしたいです。
一方、オンラインショップについても工夫を重ねている。
写真や文字だけでは伝わりにくい部分を、工夫して伝わるようにしたいと考えています。
どの形態であれ、お客様に「思い」を伝える——その姿勢は変わらない。

これからへの展望——新しい世界への挑戦
キッチンカーや実店舗を持つという目標はぼんやりとあるが、今は移動販売というスタイルが自分に合っていると感じている。
その中での新たな取り組みがある。
- ハーブティーと紅茶のブレンドを、より飲みやすいように数種類作ること
- オリジナルのブレンドティーを作るワークショップを定期的に(月1回程度)開催すること
- 栃木、群馬、埼玉などへの移動販売(マルシェなど)の継続
- 天然のアロマオイルを使った商品で、天然の香りを活かし、ホットでも水出しでも楽しめるものとして力を入れること
特に注目すべきは、ワークショップへの取り組みだ。単なる販売ではなく、お客様と一緒に「ブレンドティーを作る体験」を共有する——それは、「思い」と「気持ち」を最も直接的に伝える形である。
コンセプトが異なるマルシェに参加することで、様々な出会いがあるのが私自身の喜びです。
出店先の選択すら、出店者の「思い」を映す鏡となっている。
紅茶という一杯の飲み物を通じて、人々の日常に「思い」と「喜び」を届けたい——
その想いは、これからもマルシェからマルシェへ、心から心へと伝わっていく。


